自治体に電話による殺処分数のデータの聞き取りを行いました。
最近は1年で状況が大きく変わりますので、現状確認の一環として最新のデータを皆様にお届けできればと行いました。今回は関東が中心、マンパワーの関係で本来106自治体がありますが、県のみのデータ収集とし、引き続きご報告させていただきます。
今回お話させていただいた県は意識が高いところが多く、殆どの担当者の方が大変親切で殺処分を問題と捉えしっかり取り組まれている様子でした。ただ群馬県のみ人手が足りないのか担当部署の方が情報や仕組みを余り理解されていない印象でした。
2014年のデータがもらえたところもありますが、2箇所は2013年のものになります。
数字は以下のとおりになります。
自治体名 |
北海道*1 |
東京都 |
神奈川県*2 |
埼玉県*3 |
栃木県 |
群馬県 |
千葉県*4 |
茨城県*5 |
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データ年度 |
2013年 |
2013年 |
2014年 |
2014年 |
2014年 |
2014年 |
2013年 |
2014年 |
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生体名 |
犬 |
犬 |
うち仔犬 |
犬 |
犬 |
犬 |
犬 |
犬 |
犬 |
|
引き取り数 |
1214 |
707 |
11 |
508 |
1725 |
1426 |
951 |
2427 |
1468 |
|
返還数 |
373 |
304 |
|
253 |
709 |
274 |
355 |
435 |
146 |
|
譲渡数 |
672 |
297 |
|
210 |
522 |
738 |
218 |
1026 |
274 |
|
*収容所内死亡 |
|
|
|
41 |
|
|
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殺処分数 |
166 |
76 |
|
0 |
487 |
411 |
515 |
959 |
1032 |
|
返還譲渡率 |
86.08% |
85.01% |
|
91.15% |
71.00% |
71.00% |
60.26% |
60.20% |
28.61% |
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*病気や老齢怪我により自然死した場合をいい、環境省の統計では殺処分数に入るとのことです。 |
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*1札幌、函館、旭川市は除く
*2横浜、川崎、相模原、横須賀、藤沢市は除く
*3さいたま、川越市を除く
*4千葉、柏、船橋市を除く
*5宇都宮、前橋市を除く
一番印象に残ったのは昨今犬も猫も殺処分ゼロを実現した神奈川県の職員の方のお話です。
このような状況に変わってきた要因をうかがったところ20年に続く地道な努力の結集と県民の皆さんの意識の高さだと思うとの事でした。20年前の担当職員さんが殺処分の現状を何とかせねばと決意し、民間のボランティアの方と協力をして地道に成果を上げてこられたそうです、その後も同じ部署の担当職員さんがその方の意思を引き継ぎ、継続して殺処分削減の努力を続けてきた。また神奈川県では県知事からも市民に向けて3つのお願い、(1、終生飼養の徹底 2、マイクロチップや名札など身元がわかるようにする3、成犬譲渡の薦め)をだしており、2014年からは県庁内敷地で保護犬の譲渡会も行っているとのことでした。
やはり、鍵はそこで働く人なんですよね。行政の仕事に就く人がどういう人間であるかにより状況は大きく変わっていくと思います。また活動を後押ししたり、知事を選ぶのは県民ですからやはり県民の価値観、人間性、意識が色濃く行政のあり方にあわられると思います。
東京都は犬の殺処分は減少していますが、猫の処分数は依然2013年度で1236匹です。
神奈川県民の方、行政の姿から学べる事が多くあるのではないでしょうか?
日本の首都であり、海外からの観光客も多い東京で未だにお金さえ払えば簡単に、誰でも犬が買えてしまうシステムをとる多頭展示販売型ショップが多く存在し、そこが動物園の様に賑わう状況が続いています。そのビジネススタイルを維持する為に仔犬を産むだけに酷使され道具でもこんなに酷使されないだろうという程ぼろぼろにされ葬られている沢山の親犬達の命があります。
本当にこれでよいのでしょうか?
私達1人1人が現状を変える鍵を握っています。
北海道も環境課の中に動物管理グループがあり、行政としてしっかりしている印象をうけました。
もともと土地が広い為各保健所で殺処分を行っていた歴史があり、所謂ガス室はもっていない
そうです。殺処分は現在も獣医師による投薬などで行っているとのことでした。
状況は各地域、自治体により千差万別です。まずはご自分の現在居住の地域、またご出身の地域のペットの状況がどのようなものか現状を知って頂き、どうすればよいか一緒に考えていただければと思います。行政や政治の力はやはり大きいです、民間だけの努力では限界があります。
官民が共に協力し成果を確実に出していけるようPUCCIも引き続き努力を続けて参ります。
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