沖縄で生きる犬について①

沖縄の犬達(放浪犬が沢山いる)
沖縄の犬達(放浪犬が沢山いる)

ボランティアスタッフMayumiさんにご寄稿いただきました。

沖縄とPUCCIの活動拠点である東京では収容される犬の数も社会のあり方も大きく違います。

Mayumiさんの寄稿を通していろいろ感じていただければと思います!

2回に分けて投稿します。


沖縄に移住してから今年で15年になるMayumiです。

過去2回ほどPUCCI様のブログに我が家の愛犬が迷子になった事、その捜索中に出会った犬の事を寄稿させていただきました。今回は沖縄で生きる犬について少し書かせて頂こうと思います。


20009月、私は神奈川県から縁あって沖縄本島に移住ました。

当時の私は、犬や猫とはペットショップでしか買えないものだと思っていました。

しかし沖縄に来て初めて野良犬というものを見て、神奈川ではホロホロとひとり歩きする犬に遭遇したのは一度だけで、その犬は保護し飼ってきました。捨て犬というものが国道や住宅街を集団で歩いたりするのを初めて見て本当に驚きました。


それほど沖縄は犬が普通に歩いていおり、それは15年経った今でも変わりません。注意深く見ると一日に何頭か野良犬に出会ってしまいます。

私は家族と共に移住し、沖縄で迷子になった愛犬を探すため4日に一度愛護センターに通い続けました。そこで初めて犬猫の殺処分の多さを知り、当時の所長に許可を得て全頭を撮影しネットにアップしていました。助け出せない犬たちの悲痛な叫び声を聞き、涙を流す犬たちを見て、どうか飼い主に繋がってほしい一心でやっていたが、1年弱で私の精神は崩壊し、そこから今までは休養をしていました。


あれから10年経ち、現在の愛護センターの状況を調べてみました。当時はやっとインターネットが一般家庭に普及した頃で、センターからの保護知らせとしては犬の種類と毛色、性別だけの説明文でしたが、現在のHPでは犬は写真で確認ができるようになっています。

以下20153月のデータを記載します。

①愛護センター名称 沖縄県動物愛護管理センター

②県に一つだけです。(処分場)

③3月の犬の収容件数169頭 (捕獲、怪我などによる保護、持ち込みなど)

④犬の返還数 飼い主に返還16

毎週水曜日のセンターでの譲渡会や、一般の団体による引き取り数13 ( 29)

⑤殺処分数140


当時は成犬の譲渡が許されておらず選ばれた子犬のみ、不妊手術後に譲渡会で里親が決まれば犬生を得られましたが、現在は基本的には子犬譲渡会で変わりはありませんが、愛護センターと提携している一般愛護団体を通しさえすれば成犬の譲渡は可能になっています。老犬だから、病気だから、怪我をしているから、、などの理由で処分を免れないのは悲しすぎます。どんな犬でも人間が作り出し捨ててきた犬なのだから生きる権利は守られなければならないと思います。愛護団体が仲介で入るようになってからは、救われる命は確かに増えているます。県外譲渡も団体を通せば可能になったりと変化していてとても嬉しく思っています。

しかし今現在でもHPに載らずに殺されている犬猫がいます。それは飼い主による持ち込みの犬猫になります。捨てられた犬猫は誰の目にも留まることなくこの世から消えています、彼らにも第二の犬生のチャンスを与えられるようになってほしいと思っています。


また、当時は役所に登録した時に交付される鑑札札を付けていなければセンターから飼い主に連絡が入ることはほぼなかったですが、今は迷子札にしっかり記載してあったり、マイクロチップの読み取りがうまくいけばセンターから返還される犬もいます。

しかし、飼い犬が迷子になった時はやはり飼い主は必ず愛護センターに通い続けた方が良いです。なぜなら愛護センターという場所は犬にとっては恐怖の場所であり、全く違う環境に入れられ毎朝数多くの犬猫が殺されているため怯えるのは当然で、センターの職員さんに攻撃的になるとマイクロチップは読み取れず、また迷子札も汚れていたり首輪の裏に連絡先など書いていても、読まれることはなくそのまま殺処分になってしまいます。

殺処分方法も全国的に変化している県もありますが、沖縄は未だに二酸化炭素による窒息死を行っています。ドリームボックスと呼ばれる部屋へ自動的に押し込まれ呼吸ができなくなり絶命します、この方法はまるでナチスを思い起こします。

人間と共に生きてきた犬が人間の無責任と無知ゆえに苦しんでいる事を皆が知るべき大切な事だと思っています。

➁につづく